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入院支援室への問い合わせ数が4分の1に。広島市民病院が取り組むポケさぽ活用 | ポケさぽ第3回ユーザー会 事例発表 広島市立広島市民病院様


2024年12月6日、株式会社OPERe(以下、OPERe)は、患者説明システム「ポケさぽ」の導入医療機関を対象に、ポケさぽ第3回ユーザー会をオンラインにて開催しました。

ポケさぽをすでに導入・運用している医療機関の中から、ポケさぽの活用に関して事例発表していただきました。


発表者



広島市民病院の機能


広島市民病院は北米型ERを備えており、 1次〜3次救急を24時間365日受け入れています。がん診療連携拠点病院、地域医療支援病院など、地域の機関病院としての役割も持っています。

患者数や手術等の実績詳細は下記の通りです。

  • 入院延患者数:223,797人/年

  • 平均在院日数:10.2日

  • 病床利用率:75.2%

  • 手術件数:9,724件/年(入院手術件数 7,222件/年)



予定入院患者数の6割登録を目標に


一部の部署だけではなく、院内全体(入院支援室、各診療科外来、全病棟)で活用できることを目指して導入開始しました。

全館でWi-Fi環境が整っていないため、まずは予定入院患者の6割がポケさぽを視聴することを目標にして運用しています。




外来で登録を促す流れに


入院患者数の72%が入院支援室を通り、残り18%は通らず外来で入院説明を行なっています。なので、ポケさぽに登録いただくQRコードの配布は入院決定された外来で行うことにしました。


入院支援室に来る前に試聴してもらい、入院支援室ではわからないところを質問してもらう、という形で運用スタートしました。



ポケさぽに入れている内容


転倒転落予防、禁煙・口腔ケアによる肺炎予防、麻酔について、術前呼吸訓練などを盛り込み、PFMを意識した内容にしています。

案内の用紙では4種類のQRコードを用意し、下記の通り手術の有無、入院予定日の確定有無で分けて運用しています。

手術あり:①入院予定日確定ずみ、②入院予定日未確定

手術なし:③入院予定日確定ずみ、④入院予定日未確定



高齢層でも登録者数は多い


院内全体で使用することを目標としており、入院支援室からの発信ではなく、病院として運用することを発信しました。

全診療科の予定入院患者の約4割が登録していますが、目標6割に向けては若干伸び悩んでいるのが現状です。

最も登録が多い診療科は耳鼻咽喉科で、予定入院の約8割が登録しています。入退院支援にとても熱心で、LINE登録が難しい人に対しても看護師がサポートするなどしています。


登録の少ない診療科から、患者の年齢層が高いのでポケさぽ登録は難しいという意見もありましたが、実際調べてみたところ60~70代の登録数は決して少なくなく、またご家族の登録も入れるとかなりの数になります。

目標にむけて、各診療科の運用を話し合っている最中です。




ポケさぽ導入の効果


下記の効果を実感しています。



説明時間の短縮

ポケさぽを視聴済みかどうかを意識しているスタッフは、患者さんひとりに対し10分程度入院説明時間の短縮ができています。

ポケさぽで理解できるところはポケさぽに任せて、理解できなかったところを丁寧に説明する、など個別性のある説明方法を実施できています。


説明理解度の確認・共有

ポケさぽの管理画面で、動画を理解できなかった方や質問機能を繰り返して使う方を知ることができます。それらの情報は入院前に院内で情報共有しています。


待ち時間の有効活用

入院支援室ではiPadを用いて動画用QRをその場で渡し待ち時間に見ていただき、ご家族で見ている方もいます。



患者さんの声を活用

月に1度、ポケさぽを使われた方からの声を送ってもらっています(ポケさぽ利用状況レポート)。そのレポートを院内で共有し、改善点を該当部署と話しながらサービス向上に役立てています。


これからやっていきたいこと

術前呼吸訓練の練習効果も測定したいと思っています。入院のしおりの配布削減で、どうしても必要な人たちに渡すと言う形に変えていきたいです。



問い合わせ数が激減


ポケさぽの導入以前は入院支援室で全ての質問を対応していました。折り返しの電話などかなり時間を取られていました。

過去最も問い合わせが多かった「入院申込書の書き方」に対しての実績として、昨年度4〜6月の問い合わせ件数が393件あったのが、ポケさぽ導入後の今年度は89件と4分の1に減少しました。



10月から質問機能をオープンにし、LINEで返信するので隙間時間を活用できています。入院支援室である程度知識を蓄えなければいけなかったところを、回答に時間の猶予があるので担当部署に一度渡すことができるようになりました。



今後の展望


全館でWi-Fiが整ったら、登録数が少ない診療科での登録件数をさらに上げていきたいと思っています。

今まで入院支援室ではそこまで積極的に登録を促していなかったので、入院支援室での登録も促していきたいです。

今度は全部署、緊急入院でも使用して院内全体でのポケさぽ活用を目指していきたいと思います。



--発表はここまで--


広島市民病院、松谷様の事例発表、いかがでしたでしょうか?


改めて発表をまとめると、以下の3点にまとめられます。

  • 問い合わせ数が4分の1に減少し、スタッフの負担が大幅に軽減されました。

  • うまく活用できているスタッフは入院説明時間を10分短縮し、ポケさぽで補完しつつ個別対応を充実させています。

  • 予定入院患者の6割登録を目指し、全診療科での運用拡大や緊急入院での活用を進めています。


700床以上の急性期病院にて、入院支援室を中心に患者さんとのコミュニケーションDXを推進している事例でした。


ポケさぽ第3回ユーザー会 事例発表では、他の医療機関からの発表もございました。引き続き記事にしていきます。よろしければ、記事の下にある、OPEReメルマガにぜひご登録ください!

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